シルクスイートとは
シルクスイートは2011年頃に群馬県のカネコ種苗が開発したサツマイモの中でもかなり新しい品種です。トミーファームではシルクスイートが開発される前までは安納いもを栽培していましたが、シルクスイートの他とは比べものにならない程の舌触りの滑らかさと濃厚で強い甘みに感銘を受け、また、開発企業が地元群馬県のカネコ種苗さんであったことなどからいち早くシルクスイートの栽培を開始しました。
シルクスイートという名前は滑らかな舌触りはもちろんですが、世界遺産登録を受けた富岡製糸工場に知られるように群馬県がシルクの一大産地であったことから命名されたと言われています。
シルクスイートの特徴は、何といってもそのなめらかな食感です。シルクという名前の通り、舌のうえをするんと滑るような独特の食感を楽しめます。また、濃厚でありながら上品な甘さも特徴の一つです。
まだ品種登録されてから間もないものの、ほかにはない独特の食感と味わいから注目を集めています。
栽培地
さつまいもの生育適温は20度~35度と比較的高温ですが、トミーファームは標高800mの高原地帯にあり、真夏でも夜は15度以下になる日もあります。これでは上質なさつまいもは栽培できません。そこで、トミーファームでは群馬県の南、太田市藪塚にさつまいもの専用畑を借りています。藪塚の6月から9月の平均気温は約24度と高く、さつまいもにとって非常に快適な温度であるとともに、関東ローム層である砂地によりいもの肥大が阻害されることがないため、ストレスなく育ちます。
バイオステュミラント技術による
健康な野菜の栽培
トミーファームでは農薬を使用せずとも、植物本来の持つ力を引き出し、病気や害虫に勝つためにバイオステュミラント資材を多く活用しています。バイオステュミラントとは簡単に言うと土壌の有害な微生物を減らし、有益な微生物が増えるようにバランスを整えてあげることやビール酵母などの有益な微生物およびアミノ酸などの栄養を葉面散布などで植物に与えてあげることにより、植物の免疫を向上させて病気にかかりにくくすることや、菌根菌を使用し根張りをよくして栄養の吸収を高め、より強い体を作らせる技術のことです。
人間で言うとビタミン剤やワクチンに例えられます。これらの資材はそのほとんどがオーガニック資材に認定されており、自然にも食べる人にも優しく、持続可能な農業を可能にしています。
キュアリングと熟成
経験のある方もいらっしゃるかと思いますが、収穫したばかりのさつまいもはほのかに感じる甘み程度しか糖度がありません。さつまいもの甘さを最大限に引き出すためにはサツマイモ内のでんぷんが糖に変わるまで最低2か月間程度は熟成させなければなりません。
また、さつまいもは収穫時の小さな傷などをそのままにしておくとすぐに腐ってしまい、貯蔵性に優れません。そこで、トミーファームでは収穫後すぐにいもの傷を治癒させるためにまず、キュアリングと呼ばれる作業を施します。これは温度32度程度、湿度90%程度の環境で4日程度さつまいもを寝かせることで傷口がコルク状になり自然治癒することを言います。キュアリングを施したさつまいもと、そうでないさつまいもとでは貯蔵性に雲泥の差が生まれます。
キュアリングが終わったら次は熟成です。温度を15度までぐっと下げ、湿度は90%程度に常時保ちます。熟成をさせることででんぷんが糖へと変わり、日増しにさつまいもが甘くなります。
トミーファームでは最低でも2か月以上、熟成をさせ、甘みを最大限に引き出してからお客様のもとへとお届けしています。
しっかりと熟成され、最大限に引き出された甘みとねっとりとシルクのような舌触りをお楽しみください。
平・丸干し芋
200g×2パック
消費期限:製造日から2か月 開封後は冷蔵庫で保存し1週間程度でお召し上がりください。
じっくり熟成されたシルクスイートを使用することで濃厚な甘さとなり、乾燥時間を調節することで昔ながらの硬い干し芋ではなく、お子様やお年寄りでもおいしく召し上がっていただける半生に仕上げています。製造工程も栽培から袋詰めまで農家によるワンストップで安心・安全をお届けするとともに完全無添加で体に優しい畑のスイーツです。
干し芋の製造工程
トミーファームでは自社栽培したシルクスイートをすべて手作業にて干し芋に加工を行っています。
干し芋ができるまでの工程をご紹介します。
蒸す
業務用のコンベクションオーブンでじっくりと90分かけてシルクスイートを蒸していきます。
皮むき
蒸しあがったシルクスイートの皮をひとつひとつ丁寧に手作業で剝いていきます。
皮を厚めに剥くことでべっ甲のような美しい色に仕上がります。ものすごく熱いので火傷をしないように手袋を二重にして作業しています。
つく
平干しとよばれる薄くスライスされた干し芋を作る際には皮を剥いたシルクスイートを専用の器具で1センチ幅にスライスしていきます。一般的な平干し芋はもう少し薄いものが主流ですがトミーファームでは食感を楽しんでいただくために厚めにスライスしています。
このスライサーは元大工の農業部長のお手製です(笑)
干す
スライスされたシルクスイートを一枚一枚丁寧に剥がして専用の干し台に干していきます。この時点ではシルクスイートが物凄く柔らかいうえに蜜がたっぷり溢れてくるため、非常に剥がしずらく、力を加えすぎて潰れてしまうこともあります。
ちなみにこの干し台も農業部長のお手製です(笑)
天日干し、寒気にあて、天地返し
干し芋の生産が始まる頃のトミーファームは極寒です。(標高800m)
干し芋は乾いた寒気にあて、凍ったり溶けたりを繰り返すことでぐっと甘みが増すと言われています。ですので、干し芋が凍らないような暖地で干した芋よりは確実に甘い干し芋になります。均等に乾かすために毎朝、一枚ずつ干し芋をひっくり返します。
干すこと約1週間。表面の状態や柔らかさを見極め、合格となったもののみが袋詰めされてお客様のもとにお届けされます。トミーファームでは食感を大切にしており、一般の干し芋よりかなり柔らかい状態で袋詰めとなります。機械で熱風をあて乾かすような干し芋ではなく、一枚一枚じっくりと天日干しされた干し芋は本当に甘みが強く、味が濃厚です。
ワンポイントアドバイス丸干しと平干しの違い
平干しは丸干しに比べ、歯ごたえがあり、ザ・干し芋ですが、濃厚な甘さは昔ながらの干し芋を凌駕します。
丸干しは芋ようかんよりもねっとりとした食感で干し芋というよりは高級和菓子のような味わいです。
緑茶が欲しくなります(笑)